夫の発言がモヤっとする日々。「ただの親切」だよね?
「最近さやかが元気ないから、明日ちょっと出かけてくるわ」
ある日、夫からそんな言葉を聞いた。
大学生のバイト・さやかとの“お泊まり会”のあとも、夫から彼女の話は毎日のように続いていた。
名前が出ない日はない。それほどにハマっているのが、隣にいる私にも伝わっていた。
「家族の時間」を、彼女に使うの?
夫の休日は月に8回。
そのうち4日はパチンコでいない。残りのうち家族で一緒に過ごせるのは、たった週1回。
その1回さえも、「さやかを元気づけるため」に使うという。
「わかった。早く元気になるといいね」
私は、そう答えた。
休日の朝は、家族よりも“彼女”を優先して
翌朝。
夫は驚くほどテキパキと準備を済ませ、早朝からさやかを迎えに出かけていった。
私はというと、いつも通り子どもと公園で遊び、お昼寝をして、夕方には夜ご飯の準備。
やがて夫が帰ってきた。
「ただいまー」
「おかえり。楽しかった?」
「うん、楽しかったよ」
…なんだか、満足げな顔。
また、お泊まり会?
「ねぇ、またさやかたち泊まりに来させてもいい?」
私の手が一瞬止まった。
「なんで?」
「この前のお泊まりが楽しかったみたいで。またねねのご飯が食べたいって」
“ねねのご飯”──そう言われて、嬉しくないわけじゃなかった。
私は料理が得意じゃない。それでも「また食べたい」と言われたことが、少し誇らしく感じた。
「……いいよ。でも、今回で最後にしてね」
“さやか”の図々しさが、加速していく
もちろんこのときの私はまだ、
“さやかの図々しさ”が、このあともっと加速していくことを知らなかった。
ゆるりとやっております。
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