妊娠中の家族旅行ーー夫が沖縄で企んでいたこと

日記

家族が増える幸せと、夫の笑顔

夏のある日、私は第二子を妊娠した。

「そろそろ2人目ほしいね」なんて話してから、ほんの2ヶ月での嬉しい発覚だった。

家族が増える喜びと、これからの未来を思い描くと、心が温かくなった。

夫ももちろん喜んでくれていた。

私たちは笑顔で、つわりと戦う妊婦生活を一緒に過ごしながら、少しずつ準備を進めていた。

さやかの影が消えたように思えた

あれだけ頻繁に登場していた“さやか”の名前を、夫はもう出さなくなっていた。

仕事で顔を合わせる程度で、2人で出かけるようなこともない。

私はようやく、彼女のことを思い出さずに過ごせるようになっていた。

マタニティハイだったのかもしれない。

私は幸せで、穏やかで、家族に包まれていると思っていた。

沖縄旅行に向けて――「来年は遠出なしだね」

妊娠がわかったタイミングで、私たちは沖縄へ家族旅行に行くことになった。

笑顔いっぱいで過ごす毎日。子どもと海辺を歩き、家族写真をたくさん撮った。

「来年は遠出できないね」

「赤ちゃんいるしね」

そんな会話をしていた。

沖縄の思い出に隠された、夫の“企み”

旅行から数日後、庭で夫がなにやら作業していた。

「なにしてるの?」と聞くと、ニヤニヤしながら「楽しみにしてて」とだけ。

数日後、夫は手作りの瓶をプレゼントしてくれた。

瓶の中には、星の砂と小さなシーサーと貝殻が入っていた。

夫は、照れくさそうにこう言った。

「おみやげ屋さんで“星の砂”っていうの見つけてさ。これで何か作りたくなったんだよね」

私「えー!かわいいじゃん!ありがとね!」

夫の横には、同じような瓶があと2つ並んでいた。

てっきり、趣味でいくつか作っただけだと思ってた。

私はその瓶を家に飾った。

まさか、この瓶を壊す日が来るなんてね――

ゆるりとやっております。

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